個人事業主であるフリーランス

収入があれば税金を払わないといけないのですが、いろいろな『控除』を受けることもできます。

※ 控除とは納税額を減らすことのできるしくみのこと

この控除をうまく使えば節税することができます。

この恩恵が受けられるよう、しっかりと計算してください。

どんな『控除』が受けられるのかを説明していきます。

控除を使った
フリーランスの税金計算方法

フリーランスの人はどのように所得税を計算するのか?

計算方法を順番にみていきましょう。

1. 収入を計算

フリーランスの税金と控除|損しないよう計算しましょう

まずはじめに、1月1日〜12月31日までの『収入(売上)』を把握しておきましょう。

2. 所得を計算

フリーランスの税金と控除|損しないよう計算しましょう

次に『収入』から『必要経費』を差し引き、『所得』を算出します。

▼必要経費の種類

  • 売上原価
  • 販売費
  • 管理費
  • 地代家賃
  • 水道光熱費
  • 接待交際費
  • 消耗品費 など

注意:仕事とプライベートで兼用している経費があるときは「按分(あんぶん)」と言う計算が必要になります。

こんなにもあるフリーランスの『経費』!種類(項目)のまとめ一覧

3. 課税所得を計算

フリーランスの税金と控除|損しないよう計算しましょう

所得税率の基準となる課税所得を計算します。

所得』から『所得控除』を差し引くことができます。

これがひとつめの控除です。

残った金額を『課税所得』と言います。

いろいろな種類の所得控除があります。

▼所得控除の種類

  • 雑損控除
  • 医療費控除
  • 社会保険料控除
  • 小規模企業共済等掛金控除
  • 生命保険料控除
  • 地震保険料控除
  • 寄附金控除
  • 障害者控除
  • 寡婦控除
  • ひとり親控除
  • 勤労学生控除
  • 配偶者控除
  • 配偶者特別控除
  • 扶養控除
  • 基礎控除

上記の所得控除の中で、全ての方に適用されるのが基礎控除です。納税者本人の合計所得金額に応じて基礎控除額が決まります。

次の表を参考にしてください。

基礎控除額表

個人の合計所得金額基礎控除額
2,400万円以下48万円
2,400万円超2,450万円以下32万円
2,450万円超2,500万円以下16万円
2,500万円超0円
国税庁参照

4. 納税額を計算

フリーランスの税金と控除|損しないよう計算しましょう

最後に所得納税額を計算します。

課税所得』に『税率』をかけ、『控除額』を差し引きます。

これがふたつめの控除です。

税率と控除額表

課税所得金額税率控除額
1,000円~194万9千円5%0円
195万円~329万9千円10%9万7,500円
330万円~694万9千円20%42万7,500円
695万円~899万9千円23%63万6千円
900万円~1,799万9千円33%153万6千円
1,800万円~3,999万9千円40%279万6千円
4千万円 以上45%479万6千円
国税庁参照

フリーランスの税金|計算例

フリーランスの税金と控除|損しないよう計算しましょう

1. 収入から経費や控除を差し引く
 → 納税額が発生するか決まる
2. 納税額発生で税率をかける
 → 所得税が決まる

この流れで計算できます。簡単に計算例をあげてみます。

フリーランスのAさん

1年間の収入が 50万円、必要経費が 10万円ありました。

  • 収入を算出
    → 50万円
  • 所得を算出
    → 収入 50万円ー必要経費 10万円= 40万円
  • 課税所得を算出
    → 所得 40万円ー基礎控除 48万円= ▲ 8万円
  • 納税額を算出
    納税額はなし

フリーランスのBさん

1年間の収入が 600万円、必要経費が 150万円ありました。

  • 収入を算出
    → 600万円
  • 所得を算出
    → 収入 600万円 ー 必要経費 150万円 = 450万円
  • 課税所得を算出
    → 所得 450万円 ー 基礎控除 48万円 = 402万円
  • 納税額を算出
    → 課税所得 402万円 × 税率 20% ー 控除額 42万 7,500円
     = 納税額 37万 6,500円

フリーランスの確定申告

フリーランスの税金と控除|損しないよう計算しましょう

先ほど登場した Bさんのように、納税義務が発生した人は確定申告をしなければいけません。

2種類ある確定申告

確定申告は『白・青色申告』の 2種類あります。

とくに青色申告には、青色申告だけの控除や特典も受けられるのでおすすめです。

それぞれ受けられる控除が違いますので説明します。

白色申告:概要

フリーランスの税金と控除|損しないよう計算しましょう

  • 白色申告届出:不要
  • 確定申告:必要
  • 提出物:収支内訳と、確定申告書
  • 控除/特典:なし
  • 義務:帳簿書類の保存( 5〜7年)
  • 提出期限:2月 15日〜 3月 15日
  • 提出方法:税務署に持参か郵送、e-Tax
白色申告のメリット
  • 事前届出が不要
  • 記帳が簡単
白色申告のデメリット
  • 特別控除がない
  • 青色申告で受けられるような税金軽減の特典がない

白色申告に向いている人

  • 事務作業が苦手な人
  • 面倒くさがりやな人
  • 事業収入が少ない人
  • 赤字事業者

白色申告はシンプルで簡単な分、控除や特典はありません。

また、今後収入が見込める方やすでにしっかりと収入がある方は、めんどうでも青色申告をしたほうが節税につながります。

青色申告:概要

フリーランスの税金と控除|損しないよう計算しましょう

  • 青色申告届出:必要
    開業届、青色申告承認申請書を税務署へ提出
    ※ 廃業時は別途、届出が必要
  • 確定申告:必要
  • 提出物:青色申告決算書、確定申告書
  • 控除/特典:あり
  • 義務:帳簿書類の保存( 5〜7年)
  • 提出期限:2月 15日〜3月 15日
  • 提出方法:税務署に持参か郵送、e-Tax
青色申告の控除額
  • 最大 65万円の青色申告特別控除がある

青色申告をする最大の利点はこの控除額です。手間は増えますが、この節税額は見逃せません。

青色申告のメリット(特典)
  • 家族への給与を経費計上できる
  • 貸倒引当金が経費計上できる
  • 赤字の繰越し、繰戻しができる
青色申告のデメリット
  • 届出をしなければいけない
  • 複式簿記による記帳が必要

青色申告に向いている人

  • しっかりと収入がある人
  • 控除を受けたい人
  • 赤字がある人
  • 家族に給与をだしている人
  • 収益をきちんと記録したい人

青色申告特別控除とは?

フリーランスの税金と控除|損しないよう計算しましょう

青色申告最大の魅力である「青色申告特別控除」には 3段階の控除があります。

10万円の青色申告特別控除を
受ける条件

55万円、65万円の条件に該当しない青色申告者が受けられます。

55万円の青色申告特別控除を
受ける条件

  • 不動産所得又は事業所得を得ている
  • 所得に係る取引を正規の簿記(一般的には複式簿記)で記帳している
  • 貸借対照表、損益計算書を確定申告書に添付している
  • 法定申告期限内(基本3月15日)に提出している

65万円の青色申告特別控除を
受ける条件

  • 55万円の青色申告特別控除の条件を満たしている
  • 以下どちらかをクリアしている
    ①その年の仕訳帳及び総勘定元帳について、電子帳簿保存している
    ②その年の確定申告書、貸借対照表及び損益計算書等の提出を、提出期限内にe-Taxで行っている

フリーランスの税金と控除|
おわりに

実際に納税するまでに何段階もの計算プロセスがあり、そのたびにいろいろな『控除』が用意されています。

  • 所得控除
  • 納税額から差し引ける控除
  • 青色申告特別控除

かしこく節税するための『控除』を受けるために、どんな種類があるのか、そしてその条件をしっかり勉強しておきましょう。

▼フリーランス『税金の種類』はこちら

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